時を刻む    

 この記録は、芦屋市公平委員会審理、神戸地方裁判所公判、大阪高等裁判所公判において書証として提出された市立芦屋高校の教育の営みを小冊子にした「時を刻む」からの転載です。

目   次

第一、戦後における教育行政と「後期中等教育」
 一、はじめに 1
 二、新制高校の理念的前提  2
 三、高校教育の変容と「多様化」政策  4
 四、高校全入運動の思想  6
 五、高校「多様化」政策と兵庫県教育行政の転回  
  1、高校「多様化」政策の展開  7
  2、兵庫における「同和教育」行政  8
  3、小笠原反動教育行政への転換  9

第二、高校教育の課題と市芦の実践(市芦の教育活動と労働組合活動)  

 一、市芦の沿革と概要
  1、市芦の創設から「進学保障制度」の実施までの歩み   
  (一)市芦を生み出した力と創設時の教育  12
  (二)教育の民主化と第一期学校改革  14
  (三)被差別の生活実態に迫る  14
  2、「進学保障制度」の実施に始まる学校再生へ向けての歩み   
  (一)「進学保障制度」の実施 
   (1)「五項目要求」と芦屋市行政の対応  16
   (2)「進学保障制度」の意義   17
  (二)対県闘争と「進学保障制度」の拡大・発展  18
  (三)就学保障の取り組み 19
  (四)授業改善の取り組み 
   (1)「わかる授業」を求めた生徒たち 20
   (2)「わかる授業」要求に応える学校体制  22
   (3)通知表・指導要録の改善  23
  (五)障害児の受け入れとその意義  24
  (六)教育条件の整備と学校組織の活性化 
   (1)「加配教員」の配置 25
   (2)学校組織の活性化 25
  (七)進路保障の取り組み 26

 二、市芦のすすめてきた教育活動

  1、就学保障の取り組み
  (一)奨学金等の制度改善の取り組み 
   (1)芦屋市における制度改善の取り組み  27
   (2)日本育英会及び他市奨学金制度改善の取り組み 29
  (二)奨学生の自主活動とその意義 
   (1)奨学生にとっての自主活動の意義 30
   (2)奨学生の活動が与えた影響 30
  (三)奨学金制度改悪と奨学生の闘い 
   (1)奨学金併給禁止との闘い 
     ア、失われた就学保障の視点 31
     イ、奨学生の闘いと広がり 32
     ウ、闘いの成果と弾圧 34
   (2)収入基準との闘い 34
  (四)「松本教育改革」との闘い 
   (1)教師の処分と生徒の抗議 36
   (2)引き続く奨学生の闘い 37
  2、学力保障(教育内容改善)の取り組み 
  (一)「わかる授業」要求から高校教育の保障へ  39
  (二)数学科における授業改革とその実践
   (1)新入生の学力実態と授業形態  41
   (2)数学科における授業改革  44
   (3)実際の教材例  49
   (4)取り出し授業の実践  53
  3、進路保障の取り組み
  (一)進路保障のあり方の変革
   (1)進学一辺倒の進路指導から「進路保障」へ  56
   (2)進路保障のための学力保障  57
   (3)共に学び、共に進路を切り開く  58
   (4)就職差別と生き方の選択  59
  (二)入学から卒業までの取り組みの上に立つ進路保障
   (1)「最後の学校」としての高校  61
   (2)生存権保障としての進路保障  61
   (3)教員の自主活動の上に成立した進路保障の取り組み  65
  (三)就職差別反対闘争
   (1)学校の中での差別との闘い  66
   (2)受験拒否 66
   (3)闘いの中で引き出された生徒の力  69
  (四)進路保障運動の流れの中の市芦の取り組み
   (1)統一用紙「兵庫県版」の制定  71
   (2)進路保障運動の発展の中での市芦の取り組み  72
   (3)進路保障運動つぶしの中での市芦の抵抗と取り組み  74
  4、障害児教育の取り組み
  (一)障害児の進路、市芦への受け入れ
   (1)残り2.6%の中の障害児の進学保障  76
   (2)障害生受け入れの前史  77
   (3)市芦に通った50名の障害生  77
  (二)離反と出会い
   (1)障害生の無視から排撃へ  79
   (2)長い出会いの準備期間  80
   (3)障害生の市民権獲得  81
   (4)学校教育の中での障害生の存在の意味  82
   (5)障害生と市芦の風土  84
  (三)障害児の受け入れに伴う学校の課題と要求闘争
   (1)障害生の存在を保障するための取り組み  85
   (2)障害生の学校生活の保障 86
   (3)障害生の教育権保障のための条件整備  88
  (四)障害児の進路保障
   (1)学校、職場実習、就職  88
   (2)高校へ行きたい、働きたい  89
 三、教職員組合の進めてきた教育活動とその役割  92

第三、市教育行政の転回と「市芦つぶし」

 一、市教委の進めてきた「同和教育」
  1、かつての「芦屋教育」の実態
  (一)越境入学を誇っていた「芦屋教育」  95
  (二)教育における部落差別の実態  96
  2、「五項目要求」から加配教員の獲得へ
  (一)「五項目要求」と教育長差別発言  98
  (二)「同和教育」の推進と加配教員の配置  99
  3、「進学保障制度」の実施  100
 二、市芦を含む「同和教育」の評価
  1、同和加配削減反対を闘った市教委  102
  2、市教委の「同和加配」の総括  103
 三、市教育行政(市行政)の転回と市芦教育への権力の介入
  1、県教育行政の転回と高校全入運動の清算
  (一)被差別底辺からの高校全入運動  108
  (二)県教育行政の反動的転回  109
  2、市教育行政の後退  110
  3、松本教育長による市芦教育への権力的介入  112
 四、「松本教育改革」の実態(弾圧後の市芦)
  1、手段を選ばぬ組合つぶし  113
  2、民主的学校運営の破壊  115
  3、解放教育否定、差別・選別教育へ  117

 年表